宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドラインについて

query_builder 2021/10/19
ブログ

こんばんは。

Nextscaena株式会社の伊久間です。


本日は、話題に上がることも多い、「事故物件」所謂「心理的瑕疵」について自分のためにもブログを残します。


今までグレーゾーンであったこの部分に初めてガイドラインが設けられました。


・本ガイドラインは、取引の対象不動産において過去に人の死が生じた場合において、宅地手物取引業者が宅地建物取引業法上負うべき義務の解釈について、現時点における裁判例や取引実務に照らし、一般的に妥当と考えられるものを整理し、とりまとめたものです。
国土交通省ホームページより引用


興味がある方、お部屋を探すときに気になって調べた方はご存知かもしれませんが、物件での人の死について適切な調査や告知について明確な判断基準はありませんでした。


つまり、なんであろうと亡くなったことは事実なので、事故物件にしましょう。そしてその事実を告げて、納得する方に契約して頂きましょう、その方が後々トラブルもありませんから。というのが今まででした。

もちろん、業者サイドも訴えられるようなことをしたくはありませんから念には念を・・・で当然なのですが。


それでは、ガイドラインの概要です。

見ていて気になるところは赤字表記にしています。


現状・課題


不動産取引に当たって、取引対象の不動産で生じた人の死について、適切な調査や告知に係る判断基準がない。→円滑な流通、安心できる取引の阻害


判断基準がないことで、所有する物件で死亡事故等が生じた場合に、全て事故物件として取り扱われるのではないかとの所有者の懸念。→特に単身高齢者の入居が困難


調査について


宅地建物取引業者が媒介を行う場合、売主・貸主に対し、告知書等過去に生じた事案についての記載を求めることにより、媒介活動に伴う通常の情報収集としての調査義務を果たしたものとする


 ーおおよそ売主・貸主へのヒアリングを業者がまとめることが多いと思いますが、売主・貸主に対して告知書に記載を求めることとあります。


宅地建物取引業者は、原則として、自ら周辺住民に聞き込みを行う、インターネットサイトを調査するなどの自発的な調査を行う義務は無く、仮に調査を行う場合であっても、亡くなった方やその遺族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、特に慎重な対応が必要。


 ー業者は自発的な調査を行う義務はない


宅地建物取引業者は、売主・貸主による告知書等への記載が適切に行われるよう必要に応じて助言するとともに 、売主・貸主に対し、事案の存在について故意に告知しなかった場合等には、民事上の責任を問われる可能性がある旨をあらかじめ伝えることが望ましい。


 ー「告知書には嘘偽りなくありのままを記入し、告知してください」ということですね。


告知書等により、売主・貸主からの告知がない場合であっても、人の死に関する事案の存在を疑う事情があるときは、売主・貸主に確認する必要がある。


 ー「疑う事情があるとき」という濁した感じがまた嫌な感じです。


告知について①

【原則】

宅地建物取引業者は、人の死に関する事案が、取引の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合には、これを告げなければならない。


 原則があれば例外もあります。


裁判例や取引実務等も踏まえ、現時点で妥当と考えられる一般的な基準

①【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産で発生した自然死日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など)※事案発覚からの経過期間の定めなし。


 ー老衰などで室内で亡くなったとしても告知はしなくても良いことになります。


②【賃貸借取引】取引の対象不動産・日常生活において通常使用する必要がある集合住宅の共用部分で発生した①以外の死特殊清掃等が行われた①の死が発生し、事案発生(特殊清掃等が行われた場合は 発覚)から概ね3年間が経過した後


 ー特殊清掃が行われた①の死というのは、所謂腐敗が進んでしまった場合などがこれに該当するのでしょうが、こちらも3年で告知はしなくて良いことになっています。


③【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産の隣接住戸・日常生活において通常使用しない集合住宅の共用部分で発生した①以外の死・特殊清掃等が行われた①の死 ※事案発覚からの経過期間の定めなし


 ー該当のお部屋でなければ期間に関係なく告知する必要はないということですね。


ここからもう少し細かくなっていきます。


告知について②

・告げなくてもよいとした②・③の場合でも、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案は告げる必要がある。


 ーアパートマンションの室内での自然死の場合、警察車両や救急車両が来るので周知されることがほとんどですね。


告げなくてもよいとした①~③以外の場合は、取引の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合は告げる必要がある。


告げる場合は、事案の発生時期(特殊清掃等が行われた場合は発覚時期)、場所死因及び特殊清掃等が行われた場合はその旨を告げる。


 ー室内の○○で亡くなりました、と場所だけ告知するってことなのでしょうか・・・


亡くなった方やその遺族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、これらを不当に侵害することのないようにする必要があることから、氏名、年齢、住所、家族構成や具体的な死の態様発見状況等告げる必要はない


 ーあくまでも亡くなっていた場所と死因を告げるだけ。


ガイドライン自体は11ページくらいあるので割愛しますが、ざっとはこんな感じですね。



んー、業者側からしたら今まで通りですね。

告知しなくても良いという部分もありますが、実際には周知されることがほとんどですし、すべて事故物件として取り扱われるのではないかという売主・貸主側の懸念は払拭されていないように見えますが、この問題に関しては仕方ないと個人的に思います。

誰でもどんな理由であろうと亡くなった後のお部屋に好き好んで住みたいとは思いませんからね・・・。


ちょっとしたことでもしっかり告げて、買主・借主様に納得の上でお話を進めたほうがお互いのためになります。


長くなりましたが、これからの自分の為にも、そして誰かのお役に立てたら幸いです。


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